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死を受け入れるということ/ On accepting death

2015年9月17日、16:50、とっても大事にしていた愛犬が天国に行ってしまった。といっても、自然に逝ったのではなく、私が決めたこと。私はずっと動物の安楽死に反対していた。けれど、自分の大事な子が苦しんでいるのを見たら、これ以上苦しまないうちに逝かせてあげたいって思った。

そして今あの子がいなくなって泣いている。二日たっても止まらない涙。自分勝手に自分以外のものの死の瞬間を決めたくせに、いつもいたスペース、お皿、薬、リード、あの子が使っていたすべてのものを見るとこみ上げるように涙が出てくる。私は勝手だ。

ずっと病気で薬を飲んでいたけど、7月くらいから急に足腰も弱って元気がなくなり、8月には膵炎と胃腸炎にかかり2回も入院した。

1月には手術も乗り越えたけど、その時にまた別の病気が見つかって違う薬も飲みだしていた。9月15日にてんかん発作のようなものを起こして病院に連れて行ったときは、糖尿病でも特殊な糖尿病ケトアシドーシスにおかされ、1月に見つかったクッシング症候群のせいでもう治療法がないと言われた。

あの子は十分に頑張った。先生からもう数日しかもたない、って言われても私たちはまだ立って歩いているあの子を見て死なせるわけにはいかないと思って家に連れ帰った。ごはんも半分しか食べれなかったけど、頑張って食べた。でもずっと、夜中でも15分おきくらいに水を飲みに行った。おしっこの回数もだんだん少なくなったのに水を飲んだ。生きようと必死だった。でもうんちは出ない、おなかはパンパンにはれ上がっていく。その夜は私も床であの子の布団の隅っこを枕にさせてもらって一緒に寝た。

翌日9/17の昼過ぎ、急に呼吸が荒くなりだした。息もヒューヒューというよりピーピーという音を立てるようになった。主人がその日は昼から会議、4時から半年くらい待った病院の予約が入っていたので、なんとか夕方までがんばって、とあの子に無理を言った。

でもだんだんひどくなるあの子をもう見てられなくて、私は決意した。2時過ぎ、病院に連れていくことに。病院についたのは三時ちょっと前。主人も自分の病院はほったらかしてこちらに向かっているという。病院には彼がくるまで処置は待ってほしいとお願いした。

私はここまで来て本当にこれが正しい選択なのか誰かに背中を押してほしくて、先生と面談した。先生はこの前とは違う先生だったけど、同じことを言われた。もう治療法はない、今までこの病気で治療して助かった子は1匹しかいない。まだ立ったりして頑張ってるのはあなたが泣いているからあなたを心配して頑張ってるんだよ、でも体の中はもう限界なのよ、って。だから楽にさせてあげるのは正しい選択だと思う、って・私のせいか、こんなに苦しませたのは。ごめん。。。でも私は勝手だから、自分がもっとそばにいたいかた手放してあげられなかった。先生に私、私は一生心の準備ができない、ってそれでも言って、先生はわかるよ、って私を抱きしめた。受付の人も私を抱きしめてくれた。あの子のために病院に来たのに私が慰められて、私なにやっていたんだろう、今更ながらに。。

主人が到着し、あの子に最後に、今まで我慢していたおやつをたくさんあげた。そして先生が来て、あの子はあっという間にお空に行った。私はずっとごめんね、って言ってた。ありがとうもたくさんたくさん言ったけど、最後はごめんね、ていう言葉しか出てこなかった。

でも、もう楽になった、って思う。私は身勝手だからつらい、涙が止まらない。でもあの子は楽になった、そう願ってる。

こんな状況になったとき、私、松田聖子と神田正輝のことを想った。犬でも我が子のように育てたけど、犬でもこんなに悲しいのに、松田聖子は自分が産んだ子をなくしてどれだけつらいことだろう。彼女の抱えてる苦しみは消えないだろうな、て思うと本当にかわいそうだなって。

話は戻るけど、主人があの子が逝った後、私に、ありがとう、って言った。なんで、ありがとうなの?って聞いたら、散々看病して面倒見てくれてありがとう、って。

今まで一度も看病してることを大変とか思ったことなかった。でも、そのお役目を果たし終えたんだて思ったらなんだか私の気持ちの一部もすーっと楽になった。

術後は数時間おきに薬、傷の手当。病気になってからは薬も増えた。でも一番頑張ったのはあの子。

ほぼ14年、いろんなところにも行った、釣りにも旅行にも、散歩にも。車に乗るのが大好きで、人が来てもほえない、本当にいい子だった。小さいときは散歩すると後ろ足二本だけで人間みたいに立って歩いたりして、ジャンプばっかりして、元気が良すぎて寝てるところ見たことなくて。本当にかわいい子だった。

長い間一緒にいてくれてありがとう。無理やり天国に逝かせた私を許してね。いつまでも愛してる。


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